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Message矯正装置、治療期間、費用
どれも大切ですが、
最も重要なことは「治せるか」皆さんが病院を選ぶ際、矯正装置や治療期間、費用などでご検討されるかと思います。装置であれば透明なマウスピース型のものや、歯の裏につけるもの、歯の色にできるだけ近いものを誰もが選択したいでしょうし、治療期間は誰だって短いほうがよければ費用も誰だって安いほうがよいでしょう。
しかしながら歯列矯正において最も重要なことは、言わずもがな「しっかり治せるか」ということです。歯並びを整えることだけを目的とせず、後戻りしない長期的に安定する機能的な噛み合わせを作る。そのために欠かせないものは「診断力」にほかなりません。
歯を抜くのか、抜かないのか。子どもが治療を開始すべきタイミングはいつなのか。どんな矯正装置を選択すべきなのか。そもそも歯並びが悪くなった原因は何なのか。患者さんの理想の歯並びに近づけるのか。診断力があって初めて、正しい治療計画を立てることができるのです。
「矯正装置をつければ治る」「治療を始めると治る」とお考えかもしれませんが、歯列矯正は装置ではなくドクターが治すもの。しっかり診断できない医院で治療すると、ともすれば、取り返しがつかない状態になってしまうこともあります。事実、世の中には歯列矯正に関するトラブルが多発しています。
今日の日本では、歯科医師免許があれば歯列矯正ができる。そしてどこの団体かわからない「認定医」や「専門医」という言葉が乱立している。この現状に警鐘を鳴らします。当院で治療をせずとも「日本矯正歯科学会 の認定医・臨床指導医」のもとで治療を受けていただくことを切に願っています。
※第35回 日本舌側矯正歯科学会 学術大会にて(大会長)